散策の後はバスで十数分、本日宿泊予定のホテル、「ベネッセハウス」に到着です。
「自然・建築・アートの共生」をテーマに1992年にオープン。
安藤忠雄氏設計による、美術館とホテルの機能が見事に融合した画期的な施設です。
館内には、安藤忠雄さんらしい光の取り入れ方が随所に見られます。
繊細な打ち放しコンクリート
凝縮された光と影
いつしか「ANDO WORLD」へと誘われていきます。
薄暗い小ホールの向こう側は?
芝生のガーデン越しに海が望める、無料ラウンジ「パーク・ラウンジ」です。
天井の高い解放感のある空間の一角には、、、
セルフサービスのドリンクコーナーがあり、コーヒー、紅茶などの飲み物や、チョコレートなどが無料でいただけます。
美術書関連の書物も閲覧できて、ライブラリーカフェのようでもあります。
また朝は8:00から夜は23:00までオープンしているので、事ある毎にコーヒーを飲みに来たり、食事の前後に寛ぎに来たり、何かと便利なパブリック・スペースです。
ちなみに夜はどんか感じかというと、、、
ちょっとしたイタリアンレストランみたいで、これまたイイ感じの雰囲気。
なにより天井が高くて、この上ない解放感が心地いい。
外に出れば喫煙スペースもあるので、愛煙家にもちゃんと居場所がありますので、ご安心を。
場面は昼間に戻って、パーク・ラウンジの外に出てみましょう。目の前には鏡のように水が貼られた人口池。
そしてその向こうにはなだらかな青々とした芝生のガーデンが広がっています。
池には、時計の針をかたどった様なモニュメントが配されていて、時おり海風を受けては「やじろべえ」のように不規則に揺らきながら、自らの表情を刻一刻と変化させていきます。
外側から見た建物の外観。
安藤忠雄さんらしく、直線の強調されたコンクリート建築が、周囲の自然が創り出す曲線美を対比的に際立たせます。
人工池から流れ出す水は、庭園の緩やかな斜面に沿うように、静かに進み、
その流れはやがて小さな水路となって、水を海へと運んでいきます。
このビオトープのような水路の一角だけは、アート色の強いベネッセハウスにおいて、珍しくのどかでほのぼのとした雰囲気。
でもこの角度から視線を右に90度ずらせば、この通り。
安藤建築らしい、一面コンクリートの意匠がお目見えです。
切り取られた開口部の先に続く通路は海辺のスパやショップ、テラス・レストランや海辺の遊歩道へと続く回廊になっています。